お小遣いから考えるかけ算のすごさ

皆さんは掛け算は得意ですか?

数が大きくなると計算するのが大変です。

 

200×5=1000

 

掛け算を数字だけで見てしまうと200の5倍は1000。ということになります。

掛け算の数字に単位を付けてみましょう。

 

200円×5個=

200m×5周=

200ml×5本=

 

数字だけの掛け算と違ってイメージがわいてくると思います。

皆さんはどんな単位をつけますか?

 

私は、200万円×5束=1000万円 のおこづかいが欲しいです。

 

さて、皆さんはおこづかいを一か月にいくらもらっていますか?

W君は高校生です。一か月に5千円のおこづかいをもらっています。でも、もう少しおこづかいが欲しいと思っているW君はお母さんにこんな提案をしました。

 

「今月はおこづかいを毎日もらいたい!」

 

「でも最初の日は一円でいいよ。その次の日は二円、またその次の日は4円、8円、16円という感じで僕、おこづかいをもらいたいのだけど。」

 

そうW君が提案したのは、前の日にもらったおこづかいの2倍の金額を次の日にもらう方法です。

 

さて実際に前の日の倍・倍・倍ともらっていくと、果たして30日目にはW君はどれくらいのおこづかいをもらえるのでしょうか?

 

そして1日目から30日目までのお小遣いの合計金額、一か月のおこづかいはいくらになるのでしょうか?

 

 

Q1 W君は30日目にいくらのお小遣いをもらえるのだろうか?

 

まず最初の2週間のW君のおこづかいを計算してみましょう!

 

1(日目) 2 3 4 5 6 7
1 2 4 8 16 32 64
8 9 10 11 12 13 14
128 256 512 1024 2048 4096 8192

 

どこまで暗算で計算出来るか試してみましょう。

1024×2=2048

ちょっとこの辺から暗算が大変になってきました。

4096×2=4096

4096×2=8192

14日目までが計算できました。一日目は一円だった君のお小遣いが14日目には8192円になりました。掛け算の力はすごいです。8千円あったら何買おうかな?大好きなゲームソフトも買えます。漫画だって全巻大人買いもできます。想像しただけでワクワクしますね。

 

でも驚くのはまだ早いです。この2倍の掛け算は後半がお楽しみなのです。

では15日目から30日目のおこづかいを計算してみましょう。

 

15(日目) 16 17 18 19 20 21
16384 32768 65536 131072 262144 524288 1048576
22 23 24 25 26 27 28
2097152 4194304 8388608 16777216 33554432 67108864 134217728
29 30
268435456 536870912

 

28日目からはなんと単位が億円に変わりました。そして30日目に君がもらえるお小遣いの金額は何と

 

536870912円 

5億三千六百八十七万九百十二円

 

お父さんとお母さんが払えるおこづかいの金額ではなくなりました。数字を掛け算し続けるというのはこんな力を持っているのです。

 

Q2 W君は今月合計でいくらのお小遣いをもらえるのだろうか?

 

W君が今月合計でいくらのお小遣いをもらえるのかは、一日目からもらった金額を足し算すれば計算できますね。小学生、中学生の皆さんは電卓で計算してみてください。

 

1+2+4+8+16+32+64+128+256+512、、、

 

なんだかとても大変な計算ですね。計算機では桁が足りなくなってしまいそうです。

では小学生・中学生の皆さんにはちょっとした裏技を教えましょう。

 

その裏技とは

 

W君が30日目にもらった金額536870912円×2-1を計算してください。

なんとその答えが、W君が今月もらえるおこづかいの合計金額です。意外に簡単に計算できましたね。

 

さて高校生の皆さんはこんな別の方法でW君のお小遣いの合計金額が計算できると思います。

1・2・4・8・16・32・64・128・256・512・

この数列の一項目から30項目までの和を求めなさい。

 

そうです。この等比数列の和を求めるとW君のお小遣いの合計金額になります。等比数列の和の公式を覚えていますか?

 

小学生・中学生が計算したことと、この高校生の問題、実は同じ問題の言い方を変えただけなのです。数学の世界ではこういうことがよくあると思います。ちょっと難しそうな問題でも、自分の言葉や他の言い方でで言い換えてみると案外問題文の内容がイメージしやすくなり解きやすくなることがあります。

 

さて高校生の皆さんはこの等比数列の和の問題が出来たでしょうか?小学生・中学生のみんなが計算した答えと同じになったでしょうか?

 

そうです。W君の一か月のおこづかいの合計金額は

 

1073741823

10億七千三百七十万四万千百二十三円

 

10億円。もう想像も出来ない金額になりました。

 

最初1からスタートして×2を繰り返しただけです。掛け算の力には驚いてしまいますね。本当にびっくり!です。びっくりといえば、この!マーク。このマークは実は数学で記号で使われています。高校数学で習う記号です。

 

3!  

読み方は、さん!と驚いて大きな声で読む。わけではありませんが、半分正解です。

正しくは3の階乗と読みます。

 

3!=3×2×1=6

6!=6×5×4×3×2×1=720

 

階乗の計算はこんな感じになります。一つづづ小さい数をかけていきます。3!は6だったのに6!は720にもなります。掛け算すると、どんどん数が大きくなることに驚いた数学者がこの階乗の記号を!に決めました。数学者でさえ驚いてしまうほど掛け算の力はすごいのです。

 

Q3 ×2で数が増える様子をグラフで表すとどんな形だろう?

 

W君の毎日のおこづかいの金額をグラフに表すとこのような形になります。

 

Y=2X-1のグラフです。

このW君のおこづかいが増えていく様子は、Y=2X-1というグラフで表すことが出来ます。

Yが「W君の一日のおこづかいの金額」です。

Xは何日目という値です。

 

Xの値が小さいうちはYの値の増え方はそれほど大きくありません。しかしXの値が大きくなってくるとYの値はぐんぐん増えていきます。数字を掛け算し続けるということは爆発的な力を持っています。

 

そしてこの倍・倍・倍の現象、Y=2X-1のようなグラフは何も数学の世界だけで起こっていることではありません。実は皆さんの勉強している時にも同じ様なことが起きています。

 

例えば英語です。中学・高校と英単語のスペルを覚えるのはとても大変です。しかしアルファベットはたったの26文字です。たった26文字の掛け合わせ、組み合わせで無限の単語を作ることが出来ます。これも掛け算の持つ力です。

 

今一生懸命に勉強している学生の皆さん。勉強することに疲れる時もあると思います。また勉強しても勉強しても、なかなか結果につながらなくて辛い時もあると思います。そんな時はちょっと休んで

Y=2X-1のグラフの形を頭の中でイメージしてみてください。

 

Y=2X-1のグラフ。私にはこのグラフが、あきらめずに努力し続けた人が後半になって爆発的に伸びていく、その軌跡を描いたように見えるのです。

 

継続は力なり。

努力は必ず報われます。

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ABOUTこの記事をかいた人

高橋 凌峰

1986年12月1日生まれ。現在29歳。東北学院大学言語文化学科卒業。高校在籍時にNZ留学の経験もあるので英語が得意。海外がとにかく大好き。今まで言った国は7か国。現在は櫻學舎のメディア担当として活動。