物理で学ぶ弓道雑学「弓の構造と矢が飛ぶメカニズム!」

こんにちは。櫻學舎講師の山口です。

今回は「弓の構造と矢が飛ぶメカニズム」ということで、僕の趣味である弓道を、物理を交えて書いてみたいと思います!

1.弓の構造について

まずはじめに弓道で使われる弓の構造について僕が面白いと思ったことを簡単に紹介したいと思います。

yumi

この図を見た時に弓の持つ位置が変だと思いませんでしたか?

アーチェリーで用いられる弓は、弓の真ん中を持ちます。

しかし、弓道で用いられる弓は下からおよそ3分の1の位置を持ちます。

この理由は弓の振動と関係があります。

弓道で使われる弓は大きさが2mを超え、世界最大の弓といわれています。

振動を抑える部品を何もつけずにこのサイズの弓を使うときに真ん中を持って引くと、振動が大きすぎてぶれてしまいます。

そこで、矢を放った時の弓の振動を考えると、最も振動が少ない位置が弓の下から3分の1の位置なのです。

高校物理の内容をで説明すると、弓の下から3分の1の位置は弓の振動の節の位置ということになります。

この位置を持ち手にすることによって腕にかかる負担を最小限にすることができるのです。

また、竹弓においては素材である竹は節の部分が最も強いので、弓の負担が一番大きいところに節が来るように設計されているそうです。

このことを初めて聞いたとき、弓道と物理の深い関係性にとても驚きました(^_^)

2.矢が飛ぶメカニズム

2.1弓の性質

tunomi2

弓道では、弓を左手で持ち、矢を左手に対して右側(図では弓の奥側)にセットします。

このまま右手で引いて離したらどうなるかというと、弦は矢とつながっているので左手に対して右側を通って放たれるため、矢はまっすぐ狙ったとしても的の右側に飛んでしまいます。

また、弓の構造上持ち手の上側よりも下側の方が短く、早く元の位置に戻ろうとするので、矢に上向きの力がかかります。

これらのことから矢は右上に飛んでしまうことになります。

では、なぜ和弓でもまっすぐ矢を飛ばすことができるのでしょうか?

その秘密は「手の内」にあります!

2.2手の内

手の内とは弓の持ち手の整え方のことで、弓道の技術の中で最も難しい技術といわれています。

しかもこの手の内が的中に大きく関係しています。

tenouchi form

これが正しい手の内の図です。

これからこの手の内が矢をまっすぐ飛ばすことにおいてどのように役立っているのか説明していきたいと思います。

上の図の形を崩さずに正しく弓を引いていくと、弓をねじる力が働きます。

弓は真上から見て反時計回りにねじられます。

このことから弓を引いて離したときに弓は持ち手を軸に反時計回りに回転します。

この回転によって矢に左向きの力を加え、上で説明した右側に飛ばす力と相殺させることによって矢はまっすぐ飛んでいきます。(下の図のようになります。)

このねじる力を上手に伝えるときに重要なことは、矢を放つときの力のかけ方です。

矢を放つときに弓を強く握ったままの状態だと、せっかくの弓をねじる力を無駄にしてしまいます。

そこで矢を放つとき、親指をまっすぐ伸ばし、親指の付け根で弓の角を押すことによって弓をねじる力を最大限に生かすことができます。(このことを角見をきかすと言います。)

また、親指の押す方向を少し斜め下方向にすることで、先ほど説明した上向きに働く力を抑えることができます。

tunomi1

弓矢にかかる力を図示すると次のようになります。

tenouchi form power tenouchi ue form power

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤と青の部分が相殺されることによって、矢には的方向の力が主に働きます。

よって矢はまっすぐ飛びます。青の矢印の力によって矢を放ったあとの手の位置は少し左斜め下になるのが正しいとされています。

これは手の内の動画です。親指や弓が返る様子が確認できると思います。(サークルの友人に協力していただきました!)

3. 最後に

今回は難しい内容になってしまいましたが、弓の構造と矢が飛ぶメカニズムについて物理学の知識で説明をしてみました。

今回は弓道の内容でしたが、ほかにも身近で当たり前だと思っていることが、物理や化学、数学の知識で説明できることが世の中にはたくさんあります。

自分の身近なことを考えるときに、今まで勉強してきたことがどのように役に立っているのだろう?と興味を持つことが勉強を好きになる第一歩だと思います!

本日もありがとうございました!
本日も最後まで読んでいただいてありがとうございました!今回は僕の趣味である「弓道」についてご紹介しました!難しそうに見えますが、やってみると楽しいですよ!疑問点があればいつでも質問でしてください!原則24時間以内には返信します!勉強以外の悩みでも、何でもご相談ください!
  

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ABOUTこの記事をかいた人

1997年2月28日生まれ。O型。茨城出身。土浦第一高等学校卒。東北大学工学部機械知能・航空工学科の2年生。得意科目は数学。趣味は弓道とショッピング。仙台は都会でありながら住みやすい所が好き。好きな食べ物はお寿司。ネタはイクラが一番好き。