これで高次方程式も楽に因数分解!組み立て除法について

こんにちは!櫻學舎講師の山口です。

皆さんは数学の問題を解いていて、「この高次式を因数分解できれば・・・」と思ったことはありませんか?

今回は高校の数学でとても役に立つ組み立て除法について書きたいと思います。

1.組み立て除法とは

組み立て除法とは高次式を簡単に因数分解するための方法です。組み立て除法は主に4つのステップにわかれます。

  1. (高次式)=0となる解を1つ見つける
  2. 1で求めた解をもとに、表を作る
  3. 2で作った表をもとに計算する
  4. 3で求めた数字から因数分解する

それでは詳しく説明したいと思います!

2.組み立て除法の方法

x³+x²-4x-4

この3次式を例に説明したいと思います。

2.1.1つの解を見つける

まず、x³+x²-4x-4=0の1つの解を見つけます。(三次方程式なので虚数解を含めて解は3つあります。)

x=-1のとき

-1+1+4-4=0ですから、x=-1はこの方程式の解であるとわかります。

この解はもっとも見つけやすいもので良いです。

見つけるコツは係数で判断することです。係数の約数または倍数を代入してみましょう。この例の3次式の場合でしたら1、-1,2、-2あたりを代入してみると良いと思います。

2.2.表を作る

次に以下のような表を作りましょう

3次の係数 2次の係数 1次の係数 0次の係数 1つの解
-4 -4 -1

 

xについている係数をxの次数ごとに取り出して次数の高い数から左から右へ並べてください。そして一番右に1で求めた解を書いてください。

ポイントは次数ごとにしっかり区切ることです。例えば

x³+3x²-2

というxの3次式を因数分解する際に、この組み立て除法の表を作る場合は、以下のようにxの1次の係数を0とはっきり記入する必要があります

x=ー1がx³+3x²-2=0の1つの解ですから表は以下のようになります。

3次の係数 2次の係数 1次の係数 0次の係数 1つの解
-2 -1

 

うっかりと左詰めにしないように気を付けてください。

2.3.表で計算

これから組み立て除法のメインの計算の方法を説明します。まずはx³+x²-4x-4を例にして因数分解してみましょう。

Ⅰ・まずは一番次数が高いものについている係数を表の一番下の行に降ろします。ここは何も考えずにおろしてしまってかまいません。

3次の係数 2次の係数 1次の係数 0次の係数 1つの解
-4 -4 -1

 

Ⅱ・次に先ほど一番下の行に降ろした係数と1つの解をかけた数を2次の係数の列の真ん中の行の部分に書きます。すると表は次のようになります。

3次の係数 2次の係数 1次の係数 0次の係数 1つの解
-4 -4 -1
-1

-1×1=-1ですから、表にはー1が入ります。

Ⅲ・次は2次の係数と先ほど求めた数を足します。次の表の赤い数字と青い数字を足した数を同じ列の一番下の行に書きます。

3次の係数 2次の係数 1次の係数 0次の係数 1つの解
-4 -4 -1
-1

 

Ⅳ・このⅡ、Ⅲの操作を1次の係数にもしてあげます。1次の係数の列の真ん中の行に入る数は2次の係数の列の一番下の数と解をかけた数です。

3次の係数 2次の係数 1次の係数 0次の係数 1つの解
-4 -4 -1
ー1
ー4

0×(-1)=0より1次の係数の列の真ん中に入る行に入る数は0で、-4+0=-4より、1次の係数の列の一番下に入る数はー4になります。

Ⅴ・ Ⅳと同じように0次の係数の列も計算します。

3次の係数 2次の係数 1次の係数 0次の係数 1つの解
-4 -4 -1
ー1
ー4

-4×(-1)=4より0次の係数の列の真ん中に入る数は4であり、-4+4=0より0次の係数の列の一番下に入る数は0となります。

ここで、0次の係数の列の一番下の数が0であれば大丈夫で、1で求めた1つの解が正しく、組み立て除法もうまくできています。

 

Ⅵ・ ここまで来れば因数分解完了までもう少しです。一番下の行に注目してください。

3次の係数の列の部分が、因数分解した後に出てくる2次式の2次の係数になっています。

同じように2次の係数の列の部分が1次の係数、1次の係数の列の部分が0次の係数になっています。

つまりx³+x²-4x-4=(x+1)(x²-4)となります。

 

x³+3x²ー2も組み立て除法で因数分解してみましょう。

表は次のようになります。

3次の係数 2次の係数 1次の係数 0次の係数 1つの解
-2 -1
-1 -2
-2

よってx³+3x²-2=(x+1)(x²+2xー2)と因数分解できます。

 

3.3次以上の高次方程式への応用

組み立て除法は3次式だけでなくそれ以上の次数の式でも用いることができます。

例えばx⁴+x³-7x²-x+6を因数分解してみましょう。

まず1つの解を見つけます。x=1のとき、x⁴+x³-7x²-x+6=0となるため、x=1は1つの解ですね。

次に表を作り、計算しましょう。

4次の係数 3次の係数 2次の係数 1次の係数 0次の係数 1つの解
-7 -1
-5 -6
-5 -6

よって(x-1)(x³+2x²-5x-6)と因数分解できることが分かります。x³+2x²-5x-6はまだ因数分解できそうですね。これも組み立て除法で因数分解してしまいましょう。

1つの解がx=-1ですから、表は以下のようになります。

3次の係数 2次の係数 1次の係数 0次の係数 1つの解
-5 -6 -1
-1 -1
-6

よってx⁴+x³-7x²-x+6=(x-1)(x+1)(x²+x-6)=(x-1)(x+1)(x-2)(x+3)と因数分解できます。

4.まとめ

今回の内容をまとめると以下のようになります。因数分解したい式をf(x)とすると、

1.f(x)=0となる解を一つ見つける。(f(x)の係数の約数や倍数から調べるのがオススメ!)

 

2.f(x)の係数をもとに表を作る。(係数が0のときに注意!)

 

3.表をもとに計算する。

 

4.表の計算結果をもとに因数分解の形を作る。

組み立て除法を使いこなせれば、高次式の因分解に時間を割くことがなくなります。

また、因数分解できるということは高次方程式を解くことにつながるため、さまざまな問題を解く時間の短縮になります。

みなさんぜひ組み立て除法をマスターしてみましょう!

  

 

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ABOUTこの記事をかいた人

1997年2月28日生まれ。O型。茨城出身。土浦第一高等学校卒。東北大学工学部機械知能・航空工学科の2年生。得意科目は数学。趣味は弓道とショッピング。仙台は都会でありながら住みやすい所が好き。好きな食べ物はお寿司。ネタはイクラが一番好き。